ウエディング業界で働くすべてのプロのために
『The Professional Wedding』は2010年4月22日(よい夫婦の日)、ウエディングの現場で活躍する方々に向けた雑誌として創刊いたしました(創刊時の名称は『HOTERES Wedding』。2012年4月に名称を変更)。「ウエディング業界で幸せに働く」をコンセプトに、業界誌としては初めてウエディングプランナーをはじめとする元業界人が企画・編集等に携わり、現場の目線を生かした誌面作りをしております。そのため業界の最新動向や、現場の方々のすぐに役立つ情報はもちろんのこと、業界人の自身の結婚式の模様を表紙として、その表紙と連動した「ウエディングプランナーが花嫁になる日」や、仕事と子育てを両立させている業界人のインタビュー「両立WOMAN」など、ウエディング業界人の仕事だけでなくプライベートにもスポットを当てた内容が特徴です。
『The Professional Wedding』という媒体名には、「ウエディング業界で働くすべてのプロのために」という意味を込めており、創刊以来さまざまなプロフェッショナルの方たちを取材してきました。その取材を通じて感じるのは、プロとはやはり自分の仕事に誇りをもって取り組んでいる方だということです。では、さらに突き詰めて、誇りをもって仕事をするとはどういうことでしょうか。それはお金のために仕事をするのではなく、誤解を恐れずに言えば自分のために仕事をすることだと私は思います。
お金のために仕事をしているのであれば、求められることだけをすればいいわけです。ウエディングの仕事も型通りの接客をして、型通りのウエディングを行なうことでも、ウエディングという商品として形だけは成立します。しかし、型通りの商品に大きな感動はありません。しかも急速にAI(人工知能)が進化する中、型通りの提案をするのは人間ではなく、機械にとって代わられていくでしょう。
その一方で、誇りをもってプロとして仕事をしている方は+αの仕事をされます。例えば料理において、新郎新婦や列席者に求められたわけでもなく、年配の方の肉にだけ隠し庖丁を入れて食べやすくしたとしましょう。場合によってはこの心配りは誰にも気付かれず、感謝もされないかもしれません。でも、そういう+αの一工夫ができる方は、誰かに感謝してもらうためにするのではなく、自分の仕事に対する誇りのためにそうしている。そういう方を、取材などで何人もお会いしてきました。
これはある意味、自己満足かもしれません。独りよがりの自己満足と紙一重ではありますが、誇りをもって仕事をしている人は自分のために仕事をしている、つまりは自己満足を追究する部分が少なからずあると思うのです。でも、誰かのためではなく自分のためにしていることが、結果的に誰かのためになっているというのはとてもかっこいいですよね。
今後もウエディングの現場で輝いている、自分の仕事に誇りを持つ多くのプロの方々に、今後も誌面にご登場いただきたいと考えております。皆さまの周りの多くのプロの方々をぜひご紹介くださいませ。
今後とも『The Professional Wedding』を、どうぞよろしくお願いいたします。
2018年8月吉日
『The Professional Wedding』
編集長 石渡雅浩